お茶ってからだにいいの?

お茶はからだにいいんだよ、というのはよく聞く話ではありますが、実際にはどんな効果・効能があるのでしょうか?

お茶の原産地である中国の神話の中では伝説の皇帝「神農」は茶を解毒に使っていた、と伝えられているほどですが、お茶の利用の始まりは薬効や健康効果を期待したものであったようです。

昔から健康飲料であったお茶の効果について考えていきましょう。

本ページでは「お茶」の定義を「煎茶」として説明していこうと思います。

お茶の効果で特に気になる質問4つ

お茶にはたくさんの健康効果がありますが、多くの人が気になっているのは大きくこの4つのようです。

1

お茶で痩せられるの?

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2
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お茶は美容にいいの?

3

カフェインの体への影響は?

カテキン
4
一日どれくらいお茶を飲んだらいいの?

1日どれくらい飲むのが有効?

お茶の健康効果一覧

下記は、基礎及び臨床研究で明らかにされているお茶の成分が持つ作用(左覧)とその作用による健康効果(右覧)の一覧です。

お茶の成分が持つ作用

  • 抗菌(食中毒菌、病原菌)
  • 抗ウイルス(インフルエンザ)
  • 腸内細菌バランスの改善
  • 抗酸化
  • 血中のコレステロールの上昇抑制
  • 血糖値の上昇抑制 
  • 抗動脈硬化
  • 中性脂肪の上昇抑制
  • 抗がん
  • 消臭
  • 血圧の上昇抑制
  • 抗アレルギー
  • 抗炎症
  • 脳、神経機能に対する作用  など

お茶の作用による健康効果

  • 食中毒予防
  • 風邪、インフルエンザ予防
  • アンチエイジング
  • 脳卒中とその進展抑制
  • 糖尿病予防
  • 肥満予防
  • がん予防
  • 口臭予防
  • 認知障害の抑制
  • 花粉症等のアレルギー予防
  • 免疫機能改善
  • リラックス効果
  • 集中力の向上     など

みんなの4つの質問の答えは?

お茶にはたくさんの健康効果があるということはわかりましたが、本ページでは特にみんなが気になる4つの質問に関わる内容に焦点を当てていきます。

1.お茶で痩せられるの?

みなさんが一番気になっている項目ではないでしょうか?特に海外の方からよせられる質問です。

お茶のダイエットに関わる作用をひとつひとつ見ていきましょう!

作用① 血糖値の上昇を抑制する

緑茶に含まれるカテキン(緑茶カテキン)が血糖値の上昇を抑えることが、ラットやヒトでの試験によって明らかになりました。

その結果として、体内に蓄積する糖が減るため、糖から作られる脂肪もそれに伴って減少するので、肥満を防止できると考えられています。

作用② 中性脂肪の上昇を抑制する

必要以上のエネルギー摂取により肝臓で中性脂肪がたくさん作られることにで、その中性脂肪が皮下脂肪や内臓脂肪になって肥満を引き起こすだけでなく、動脈硬化をのリスクを高めてしまいます。

様々な研究から、カテキンを摂取することにより脂質の吸収が抑えられると共に体外への排出を促すことがわかり、その結果として中性脂肪の上昇抑制作用が明らかになっています。

作用③ 体脂肪を減らして、蓄積を抑制する

カテキンの体脂肪に対する効果についても、ラット、マウス、そしてヒトでの試験がいくつも行われており、その中で内臓脂肪の面積の減少、そして体脂肪の蓄積低減に至ったという結果が報告されています。

【結論】お茶はあなたのダイエットの強い味方になる!

上記3つの作用から、お茶がわたしたちのダイエットのサポーターになってくれる効果を持つことがわかります。とはいえ、生活習慣が乱れていえば、お茶の効果も発揮しきれないと思いますので、自己管理をしっかりとした上で、お茶を味方にダイエットを頑張りましょう!

2.お茶は美容にいいの?

この質問は女性の皆さんが一番知りたい内容かもしれませんね。お茶にどんな美容効果があるのか見てみましょう。

作用① 抗酸化作用によるアンチエイジング

活性酸素が体内の組織を傷つけてがんやメタボリックシンドロームなど様々な害を生むと共に、老化を促進させるという話は聞いたことがある人は多いかもしれません。

実際には活性酸素は私たちが生きていくために必要な働きをしてくれているのですが、ストレスや喫煙などが影響して、その数が増えすぎてしまうと、元々私たちがもつ抗酸化システムでも対処しきれず、有害な作用を発揮してしまうのです。

お茶にたっぷり含まれるカテキンには活性酸素が作られるのを抑制したり、作られてしまった活性酸素を消す作用があるので、お茶を日常的に飲むことが、アンチエイジングに役立つというわけです。

作用② 腸内環境を改善してお肌の調子を整える

腸内に悪玉菌の数がが増えて便秘になると、体内に老廃物をため込んでいる状態になります。そうすると血中に有害物質が流れ出て、肌荒れ、吹き出物、アレルギー性皮膚炎、毛穴の黒ずみなどの肌トラブルの原因になります。

カテキンには殺菌作用があり、食中毒菌にも効果的です。また、腸内でもその力は発揮され、悪玉菌を減らしてくれる一方で、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌は増やしてくれるという嬉しい働きをしてくれます。

また、阿波番茶や碁石茶など四国などで有名な後発酵茶という種類の、微生物で発酵させたお茶には善玉菌を増やす効果が期待できるのでおすすめです。少し酸味のあるさっぱりとしたお味ですので、ぜひ試してみてくださいね。

作用③ リラックス効果で心の調子も整える

お茶に含まれるアミノ酸であるテアニンには人を落ち着かせる効果が期待できます。脳波に実験では、テアニンを摂取後に、リラックス時に出現するα波が頻繁かつ長く観察されています。

また、作用②とも重なりますが、お茶葉腸内環境を整えるのにも貢献してくれるというお話をしました。幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンはほとんど腸で作られるため、腸内細菌のバランスが良いとストレスが減り、より穏やかな精神状況を保てるといえるでしょう。

幸せそうな女性は美しく見えるものですよね。

【結論】お茶は内面から美しく生きたいあなたに最適!

お茶には心も体も若く美しく保ってくれる効果があることがわかりましたね。お茶を味方につけて、ヘルシーなライフスタイルを手に入れましょう。

参考:

  1. 三井農林お茶科学研究所(2015)「抗酸化作用(2)
    」, <http://www.mitsui-norin.co.jp/ochalabo/power/power20150306.html>(参照2019-2-3)
  2. 原征彦(2000)「茶カテキン類の機能性とそれらの応用例」(日本食品保蔵科学会誌VOL. 26 NO. 1), <https://www.jstage.jst.go.jp/article/jafps1997/26/1/26_1_47/_pdf>(参照2019-2-3)

3.カフェインの体への影響は?

お茶は体にいいとはいっても、幼児や妊婦さんはカフェインの摂取を控えた方がいいですし、苦手な人もいると思います。お茶のカフェインについても書いていきますね。

① カフェインの基本効果

昔から禅の修行中の眠気覚ましに僧侶がお茶を飲んで修行に励んでいたように、お茶のカフェインの覚醒効果はお茶が中国から日本に伝わってきた頃から重宝されてきました。

また、その他にもカフェインには利尿促進作用、食べ物の消化吸収作用、体脂肪分解作用などの効果があります。

② カフェインのリスクとテアニンによる鎮静効果

一方で、カフェインの過剰摂取が体に有害な影響を及ぼすことを知っておく必要もあります。

カフェインを取りすぎると、不眠や吐き気、焦燥感、興奮、震え、心拍数の増加、下痢などを引き起こす可能性があります。

また、妊婦の方は流産を招く恐れもあるので注意が必要です。

しかし、また一方で、お茶に含まれるテアニンというアミノ酸がカフェインの刺激を和らげる効果があることがいくつもの研究から発表されています。

私もそうなのですが、コーヒーを空腹時に飲むと心拍数があがってしまうのですが、お茶ではそれが起こりません。

こればかりは、カフェインに対する耐性はその人それぞれですので、自分の体と対話してみることが必要でしょう。

③ カフェインの安全な摂取量目安

自分の体の適量を知るには経験や感覚が必要ですが、目安となる摂取量について記載したいと思います。

カフェインへの感受性は個人差が多いため、日本では特に一日摂取許容量というものは設定していません。

ですので、海外の機関が発表しているものを参考にすると、欧州食品安全機関(EFSA)が発表しているカフェインの摂取量目安は以下の通りです:

一回の摂取量

一日の摂取量

成人

200mg (3mg/kg)以下
急性毒性の懸念なし

400mg (5.7mg/kg)以下
健康リスクの懸念なし

妊婦

言及なし

200mg 以下
胎児に健康リスクの懸念なし

授乳中の女性

200mg 以下
健康リスクの懸念なし

200mg 以下
健康リスクの懸念なし

子供/ 青少年

3mg/kg以下
急性毒性の懸念なし

3mg/kg以下
健康リスクの懸念なし

④ 各種お茶のカフェイン含有量目安

③で一日に摂取してもよいカフェインの量はわかりましたね。それでは、いったいどれくらいのお茶なら飲んでも大丈夫なのか、カフェインが気になるあなたに安心してお茶を飲んでもらえるように、目安量を一緒にチェックしていきましょう。

食品名

カフェイン濃度
(mg/100g)

浸出方法:

茶の量 お湯の温度 お湯の量 抽出時間

煎茶 

20 ( ~35)

茶 10 g 90 °C  430 mL 1分 

玉露 

160

茶 10 g 60 °C  60 mL 2.5分 

かまいり茶

10

茶 10 g 90 °C  430 mL 1分 

番茶

10

茶 15 g 90 °C 650 mL 0.5分 

ほうじ茶 

20

茶 15 g 90 °C 650 mL 0.5分

玄米茶 

10

茶 15 g 90 °C 650 mL 0.5分 

抹茶

67

抹茶1.5g 80℃ 70mL

ウーロン茶 

20

茶 15 g 90 °C 650 mL 0.5分 

紅茶 

30

茶 5 g 熱湯 360 mL 1.5分~4分 

コーヒー  

60

コーヒー粉末 10 g 熱湯 150 mL 

インスタントコーヒー

57

顆粒インスタントコーヒー2 g 熱湯 140 mL

麦茶 

0

麦茶 50 g 湯1500 mL 沸騰後 5 分放置 

こう見てみると、お茶の中では、玉露と抹茶のカフェイン含有量が目につきますね。私は普段煎茶道をやっており、玉露を飲むことが多いのですが、玉露は旨味も凝縮していてとても濃厚なので、おちょこ位のサイズのお茶椀(30mlくらい)で2煎いただけば十分に感じます。

ちなみに、煎茶だけ(~35mg)としているのは、日本茶インストラクター協会が提示する数値なのですが、食品安全委員会のものと差があったので、念のため表示しておきました。

普段私は煎茶をマグカップでごくごく飲んでいますが、上の表では成人ではマグカップ7分目、1杯200mLと考えて、35mgとカフェイン多めに見積もって計算しても11杯(2.2L)飲める計算ですね。また、淹れ方にもよりますが、2、3煎目の方がカフェインの含有量は少し減ります。

また、上級の煎茶(早い時期に積まれた若いお茶)の方がたくさんカフェインを含んでいるので、上級茶はこの倍くらい40mg/100mLくらいカフェインを含んでいると考えてください。

ですが、基本的に普段飲むお茶で考えれば、そう簡単にお茶でカフェイン過剰摂取にはならないと言えるでしょう。

また、お茶に含まれるテアニンがカフェインの興奮作用を抑制することが動物実験でも報告されており、単純に含有量でコーヒーのカフェインと比較しない方がよいでしょう。

【結論】自分の適量をわかっていれば過剰な心配は必要ない

こういってしまうと無責任な感じもしますが、もっと自分の感覚と向き合う心の余裕が現代人には必要かもしれません。これだけお茶を飲むと何となくいつも調子が悪くなるような感じがする、など自分の変化に気づいてあげることが必要だと思います。カフェインだけでなく食品に含まれる様々な成分には良い面、悪い面が必ずあります。カフェインは悪いと決めつけたりせず、上手に付き合っていけるといいですね。

4.1日どれくらい飲むのが有効?

明日からお茶飲んでみようかな、と思ってくれた皆さんに必要な情報ですよね。お茶の健康効果に関する研究は様々な機関で進められており、しかも今見てきたようにお茶にたたくさんの効果がありますので、どれを重視するかによって、目安となるお茶の摂取量は変わってくるでしょう。

最後にまとめような感じになりますが、これまで大きく取り上げてきた、ダイエット、美容、カフェインの3点を押さえて話を進めていきます。

①ダイエットのために何杯飲むべき?

花王が行っているダイエットに関する研究結果を一つここで参考にしてみようと思います。

花王の研究チームは、一日588mgのカテキンを12週間、普通~やや肥満の男女80名に飲んでもらった結果、体重、BMI、腹部全脂肪量及び腹部内臓脂肪量が統計的に有意に減少したことを発表しています。

これを基にして、これだけの量のカテキンを日常のお茶から摂取すると考えてみましょう。

私の手元にある日本茶インストラクターのテキストのデータを参照して、中級煎茶を一般的な淹れ方で淹れたとします。

10gのお茶葉を430mlの90度のお湯で1分抽出した場合、109mg/100mlのカテキンが抽出されます。

先ほど提示したマグカップ7分目の200mlで考えると、一杯分に約218mgのカテキンが入っていると考えます。

さらに、2煎目まで飲むとすると90度のお湯で淹れた場合、1煎目の7割ほどのカテキンしか抽出されないので、だいたい152mgほどになります。

ですが、2煎目は熱湯で淹れてすっきりと苦みを楽しむのがおすすめですし、そうすればカテキンも抽出されやすく、1煎目に近いカテキン量を摂取できるでしょう。

この数値を基に算出すると、588mgのカテキンを摂取しようとする場合、

588mg ÷ 2.7mg = 約3杯分/ 日

毎日3杯、つまり 600ml のお茶を飲むとダイエットに有効だそうです。これくらいの量ならつづけられそうですね!

ダイエットにお茶が強い味方になるのは間違いありませんし、普段砂糖の入った飲み物を飲むことが多い人にとっては、単純に砂糖の入っていない緑茶を飲むことが習慣になるだけでも糖質制限になり、健康状態は改善しますよね。ぜひお茶と楽しい健康ライフスタイルをみなさんそれぞれ確立してくださいね。

②美容のために何杯飲むべき?

次に、アンチエイジングや腸内環境向上についてですが、これに関しては、何杯ということが難しいでしょう。

なぜなら、アンチエイジングなら、活性酸素が発生している量を把握する必要がありますが、原因は、ストレスやタバコなど、人それぞれだからです。

また、腸内環境が悪化しているのも、食べすぎや、水分不足、食物繊維不足など、それぞれの原因があるはずです。

まずはそういった活性酸素や悪玉菌を作り出すきっかけ生み出している、日々の問題の根源を特定し、減らす努力が必要です。

その上で、楽しめる程度にお茶でその努力をサポートしましょう。

逆に、毎日これだけ飲まなきゃいけないと、ミッションを増やすこと自体ストレスで、美容には良くありません。

もしダイエットにも挑戦したいなら、さっき書いたように、3杯くらいを目安にまずはお茶を楽しんでみるのがいいかもしれませんね!

ちなみに、リラックス効果を増倍させたい場合には、CHA-Linkが紹介している、お茶を使ったマインドフルネス瞑想が効果的ですので、良ければ、そのページも見てみてくださいね。

伝統的な茶道と、実践的な瞑想法を合わせたお茶の淹れ方で、呼吸を意識しながら丁寧にゆっくりとお茶を淹れる事で、ストレス低減や集中力アップが脳科学的にも証明されています。

また、これを習慣にすることで、ストレスや優しさに関わる脳の偏桃体や右内側前頭眼窩皮質などの部位が活性化したり変化し、ストレスに強く、思いやりを持てる脳に作り変えることができます。良ければ一緒にこちらもトライしてみてくださいね!

③カフェインは何杯まで大丈夫?

カフェインの摂取量についてはすでに書きましたね。成人で一日10杯は大丈夫ということですが、何より大事なのは自分の体や感覚としっかり向き合うことです。

私は実は最近カフェイン量の多いお茶をごくごく一気に2杯ほど飲むと、胸がどきどきしてしまいます。ですので、カフェイン量が多い新茶はあまりたくさん一度には飲まないようにしています。もちろん、中毒になる量ではないのですが、このようにひとそれぞれ反応が違いますよね。

それと、だからといって、お茶は合わないからやめよう、というのも、ゼロか100かという極端な考え方かなとも思います。

重要なのは、自分のことを良く知ってあげて、バランス良く付き合うこと。これは人間関係にも言えることだと思います。

私はお茶オタクなので、飲んだらカフェインの味もわかるので、「あ、このお茶はカフェインが多いから量は控えよう」など、臨機応変に対応しています。

皆さんはそこまでわからないかもしれませんが、私のような体の反応がある人は、夜は新茶や上級茶は控えて、逆に朝などにはカフェインは有効なので積極的に飲んでみてくださいね。

ぜひ一日の中でも、柔軟な心と体でお茶を楽しんでもらえたらと思います。

 

まとめ

以上がお茶の分類方法と種類についてのお話でした。

このお茶飲んでみたいな、というのが何となく想像つきましたか😊?

そうはいっても普通煎茶にもたくさんの種類があったりするので、ネットで金額をみてとりあえずお手頃のものから始めてもいいですし、生産地や品種などから選んでみるのもお勧めです。

茶輪でもそういった皆さんの役に立つ情報をどんどん発信していきますので、ぜひまた戻ってきてくださいね^^

ミス・ティー・アンバサダー Rica

本ページの参考文献:

NPO法人日本茶インストラクター協会 (2008年)『日本茶のすべてがわかる本』日本茶検定委員会監修、NPO法人日本茶インストラクター協会.

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